ファミリーフィッシングの定番魚種と言えば、サビキで釣るイワシとアジですね。
夏の波止場で、鈴なりに連なったイワシやアジを、歓声を上げて釣っている光景をよく見かけます。
そんな誰にでもシーズンになれば大量に釣れるアジを、寒い冬の夜にルアーを使って
一匹ずつ釣っていこうという酔狂な釣りが「アジング」です。
そもそも、アジがルアーを食うのか?という疑問がアジングを始めるまで頭の隅にあったのですが、
考えてみればアジも、ハマチやサゴシといった青物の一種に分類されているので、
基本的にはフィッシュイーターなんですね。
なので、使うタックルはメバリングと全く同じものでOK。
ルアーも、メバリングで使う「マゴバチ」を使います。
さて、夏にサビキで山盛り釣れるアジを、冬にどうしてルアーを使って一匹ずつ釣るのか?
それは、ゲームのように楽しいからと、美味しいからです。
まず、夏に大量に釣れるアジは10cm前後の豆アジが多くて、
秋口には大きくなってきますが、20cm台のグッドサイズを釣ろうとすると、
場所の選択やテクニックが必要になってきます。
そんなグッドサイズなアジになると、なんでもかんでも食いつくわけではなく、警戒心も強いので、
ルアーの色の選択や、違和感を感じさせない細いラインやオモリのセッティングが重要となります。
そして、最大のゲーム性は、「食うけど乗らないもどかしさ」。
アジはもともと、口が弱いので乱暴に寄せてくると、途中で口が切れてフックアウトしてしまいます。
合わせて、彼らは餌を水と一緒に吸い込んで捕食するので、ルアーを一旦口に入れても、
違和感を感じるとペッと吐きだしてしまいます。
こんなアジ君をいかに騙して、釣りあげるか?についつい熱中してしまいます。
まるで、夜店の金魚すくいに熱中する子供のように。
そして、第2の理由は、冬のアジは脂が乗っていて旨いことに加えて、
サビキの餌であるオキアミを使わないので、刺身やタタキにした時に、あの生臭さがないこと。
これは、オキアミで釣ったアジと、ルアーで釣ったアジを食べ比べてみると、すぐにわかります。
こんなアジングに昨年からハマっていまして、これくらい↑の釣果でも十分満足して、
心癒される時間を過ごすことができます。
アジングのシーズンは、晩秋から初冬にかけて。
初冬の時期はアジとメバルの両方が釣れて、寒さと共に、だんだんとアジが釣れなくなって、
次第にメバルに移行していくというパターン。
こんなところからも季節の移り変わりが感じられたりします。
そんな心温まる季節が待ち遠しい、冬の終わりであります。