長らくヘルメットはAraiを愛用してきましたが、約10年ぶりにSHOEIに換えてみました。
学生時代から、ずっとオフ車ばかりを乗り継いできたので、Arai MXシリーズを愛用していたのですが、
GSに乗り換えて、初めてバイザーなしのジェットヘルメットを購入。
この時買ったのが、SHOEI J-Forceでした。
ヘルメットの帽体と段差のないシールド形状など、スタイルは気に入っていましたが、
1時間程かぶっていると、頭の上の方が締め付けられるように痛くなってくるので、
長らくSHOEIヘルメットは、自分の頭に合わない?というトラウマができてしまいました。(笑)
そのあと、ジェットヘルメットは、Arai SZシリーズや、昨年買ったMZ-Fをかぶって来ましたが、
昨年の夏に発売されたSHOEI J-Cruiseが気になっておりました。
気になるポイントは、レバーひとつで開閉できるインナーバイザーです。
メガネを着用しているライダーは、サングラスをかけれない(度付きサングラスにすれば別ですが)ので、
夏の日差しの眩しさを遮るためには、スモークシールドにするしかないわけですが、
トンネル内を走ったり、日が暮れた街灯のない田舎道を走るのは非常に怖いのです。
かといって、クリアシールドで強い西陽に向かって走るのも、とても疲れるので
思い切ってインナーバイザー付きの「SHOEI J-Cruise」の導入を決めました。
ただ、「SHOEIヘルメットは、頭が痛くなる」というトラウマは残っていたのですが、
大手バイクショップに導入されている「SHOEI TECHNICAL SHOP・アドバイザリースタッフ」という
サービスによって、購入時にサイズの測定や、頭に合わせた内装のセッティングを細かく行ってくれるので
思い切ってトライしてみたわけです。
測定してもらった頭のサイズは、「MサイズとLサイズの中間」ということでしたが、
過去の頭痛のことを話して、Lサイズの帽体をチョイス。
まずは、内装パーツを全て外してかぶってみます。
それから、頭頂部の内装パーツを細かく付け替えて、窮屈な部分や、逆にゆるい部分が無いかをチェック。
次にチークパッドを取り付けて、耳周りや頬周りのフィット感をチェックしながら、全体のフィット感を
チェックしていきます。
チークパッドを取り付けたら、頭頂部の右後に違和感が出たので、この部分の内装パーツを
調整してもらいました。
こうして、アドバイザリースタッフさんと会話をしながら、細かく内装パーツを換えてもらって
フィット感を確かめながら、納得がいくまで調整してもらいました。
ただ、ヘルメットはかぶっている間に、内装がフィットしてくる反面、へたりもでてきます。
また、長時間かぶって痛みや違和感が出てくることも多いですね。
その時のために、購入時に調整した内装パーツの記録を記入したカードを発行してくれて、
そのカードとヘルメットを持っていくと、その時の状態の合わせて再調整をしてもらえるそうです。
そんな訳で、今回導入したのがこちら。
ちょっと丸みを帯びたデザインですね。
カラーは、「アンスラサイトメタリック」をセレクト。
少し赤みがかったガンメタって感じの色です。
一番のウリのインナーバイザーは、ヘルメット左のレバーをスライドさせると降りてきます。
戦隊ヒーローのヘルメットみたいですね。(笑)
眩しさだけを抑えてくれている感じで、視界はとてもクリア。歪みも気になるギラつきもありません。
このあたりは、さすがって感じですね。
そして、気に入ったポイントをいくつかご紹介すると…
まず感じたのは、シールドを閉めた時の密閉性の高さ。
シールドが、帽体の窓ゴムに「ピタッ」と吸い付く感じで閉まります。
これは、シールド成型の設計と精度によるところが大きいのだと思いますが、
完全に降ろすと、スプリングの力でシールドを窓ゴムに押し付ける構造だとか。
そして、シールドはアゴの下までカバーする長さで、左右にも広く視界が開ける感じで
とても開放感があります。
そのシールドの下端は、外向きに反り返ったような形状になっていて、
下からの走行風の巻き込みを抑える効果があるらしいのですが、
停車中に開けていたシールドを閉める時に、この反り返り部に丁度指がかかることで
グローブでシールドをつかむ必要がなくなって、傷つき防止にもなるように思います。
あと、冬場や雨の日の曇り止め効果の高い「ピンロックシールド」のフォグ・フリー・シートが取り付けられる
シールドが最初から採用されているのも親切ですね。
ところで、オープンフェイスのジェットヘルメットで、ピンロックシールド対応って、他にあったっけ?
次に、このヘルメットのあごのストラップは、ワンタッチ式なんですね。
どうも、このワンタッチ式のストラップは、廉価版ヘルメットのイメージがあったのですが、
使ってみると、バックルの固定位置を細かく調整できるので、とても便利ですね。
バックルを留める仕組みは、ラチェット式になっていて、確実に固定されている安心感があります。
取り外しは、レバーを起こすとロックが解除されます。
それから、チークパッドをメガネ加工にしてもらいました。
メガネのつるをホールドするスリットを設けてくれているので、メガネのつるがチークパッドに
押し付けられて耳の上が痛くなることがなくなりそうです。
最後に、ベンチレーターはヘルメット上部に吸気口が一箇所。
排気口が後に二箇所です。
今までかぶっていたモデルのベンチレーターの開閉ボタンは、とても小さいものが多かったので
グローブをしたままでの操作が、やり難かったのですが、この大きさだと操作性は良さそうですね。
風の抜け具合は、もう少し暑くなってから試してみようと思います。
まだ、ロングツーリングや、雨の中での走行は試していませんが、
街乗りレベルではとても満足のいくヘルメットですね。
悩んで買った甲斐がありました。