湯布院から県道11号線を南西に進んで行くと、九州を代表する快走ルートとなります。
この道は学生時代に訪れた時は、「やまなみハイウエイ」という有料道路でした。
平成6年に無料化された後も、この名前は残っていて、
長者原という左右が開けた野原を突きぬける直線道路の正面に、
今も噴煙を上げる九重連山がドーンと迫ってくる風景は、この道一番のハイライト。
やまなみハイウエイを抜けるといよいよ阿蘇。
まずは、カルデラである阿蘇の外輪山を走るミルクロードを走ります。
この道は、左右に柔らかな草地が広がる快適ロードで、道の周辺に牧場が多いので
この名前がついています。
学生時代にここを訪れた時は、春でした。
春の阿蘇は、夏に良い牧草を育てるために「山焼き」をするので、
山が真っ黒でとても残念でしたが、今回は目が洗われるような緑の道が楽しめました。
そして、その道の途中にあるのが「大観峰」という、阿蘇五岳を眺めるビュースポット。
ここから見る阿蘇は、世界最大と言われるカルデラの真ん中に、
お釈迦様が仰向けに寝ているように見えることで有名です。
この日は、本当に天気が良くて、くっきりとその姿を拝むことができました。
大観峰から、ご機嫌なワインディングで阿蘇の街中に一旦降りてカルデラの「底」を走って、
阿蘇山頂へ向かって「阿蘇パノラマライン」を走ります。
それにしても、娘はタンデムシートから写真を撮るのが上手くなりました。(←親バカ)
この道って、昔は有料で阿蘇登山道路っていう名前だったような気がします。
途中、プリンような形の米塚に寄って、上まで登ってみたいなーと思っておりましたが、
立ち入りが禁止されていました。
その理由は写真の通り、多くの人が登りすぎて山肌が崩れてきたからのようです。
やはり米塚は、きれいな形であって欲しいので、素直に諦めて、草千里に向かいました。
草千里は、大きな水たまりをたたえた平らな草原で、ここは昔火口だったようです。
その草原の中に、牛や馬が放牧されていて、とってものんびりとした風景。
この広い草原を馬でくるっとまわることができます。
娘を誘ってみると、「乗りたい!」って言うんで、自分は「るみちゃん」という栗毛に、
娘は「みきちゃん」という白毛に乗りました。
栗毛のるみちゃんは、ルートを外れて草を食べに行ったりして、
ちょっとやんちゃな娘(実はおばあさん)でしたが、
高い目線と気持ちいい振動で、「鉄馬」とは違う「生馬」ライディングを楽しめました。
このあと、阿蘇の火口に登って、あまりの硫黄臭さにすぐ退却して来て、
登ってきたパノラマラインの中腹にある「坊中キャンプ場」にテントを張りました。
ここは、テントサイトが何か所にも分かれていて、テントの横までバイクを入れれて、
そのサイトには下草が生えているので、とても快適に過ごせるキャンプ場でした。
ここは、ライダーにも人気のキャンプ場だと聞いていたんですが、
この日はライダーがいなくて残念だねーと、娘と話していたら、夜に三線の音色が聞こえてきました。
焼酎とつまみを持って音のするテントに遊びに行くと、軽自動車で日本一周中の愉快なカップルさんで、
三線に合わせて、4人で歌など歌いながら楽しい夜を過ごさせてもらいました。
娘もこの夜がすこぶる楽しかったらしく、その後のツーリング中もタンデムシートから、
もう一度会えたらいいなと、このカップルの赤い軽自動車を探していたんだそうです。(笑)
やっぱり、キャンプツーリングは一期一会の出会いがあって楽しいよなー。