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YAMAHA XT200 1

Once upon a time Series~(笑)

昔むかし、あるところにオフロードとキャンプツーリングが大好きなバイク乗りがおったそうな。

…ということで、80年代から90年代にあらゆる処へ自分をつれて行ってくれた愛車達との思い出話でも
書かせてもらおうかと思います。


そもそも、こんなことを思い立ったきっかけは、現在モーターマガジン社から発売されている「マニアックバイクコレクション上の巻・下の巻」というMOOK本を読んだことにあります。

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これは、Mr.Bike誌に連載されていたコーナーをMOOK化したもので、
主に80年代のバイクブーム華やかしき時代に、次々と発売されては消えて行った「迷車」を、
ツッコミまくりのコメントで紹介している面白本です。

ページをめくれば、「あーあった、あった」「これは友達の○○が乗っていたな~」など、
懐かしいバイクのオンパレードですが、何故か自分が乗っていたバイクがどれも乗っていないのです。
自分的には、十分にマニアックなバイクに乗っていたつもりなので、ちょっと悔しくて、
それならば自分で書いちゃえってノリで始めさせていただこうと思います。



そんな訳で、19歳で中型自動二輪免許を取って、初めて買ったバイクが、YAMAHA XT200。
今もなお脈々とモデルチェンジを繰り返しながら売れ続けているSEROWのベースとなった車両です。


                             1983年 川原樋川林道
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OHC空冷4サイクル単気筒196cc
出力は、18ps/8500rpmしかなく
乾燥重量は、なんとたったの98kg!

XT125のフレームに196ccのエンジンを載せた、とても軽量でマイルドで飽きのこないバイクでした。


高校時代から周りの友達はバイクに熱中している奴が多く、マッハやKHなどに憧れながら実際は、
マメタンやCB50やラクーンといった原付免許で乗れるバイクに乗っていました。
ところが! あの衝撃とも言えるRZ250が発売され、続いてVT250が登場。
一気にバイクブームがやって来て、皆んな一斉に自動二輪免許を取りに教習所に通い出したわけです。

高校時代、自分は部活に全てを賭けていたので、免許は取りませんでしたが、
周りの皆んながロードバイクに熱を上げている中で、変わり者の自分は、
乗るんだったらオフロード車と密かに決めていました。


ただ、明確にオフ車がいいという理由があった訳ではなく、たまたま雑誌ポパイがXL250Sを特集していて、
フロント23インチのこのバイクのキャッチコピーが、「23インチのワークブーツ」。
当時流行のアウトドアファッションとのからみがカッコ良かったのを覚えています。

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そして、初めて読んだ片岡義男の小説「彼のオートバイ、彼女の島」の文庫本カバーに、
三好礼子(現・山村礼子)さんと、彼女が日本一周に使ったハスラー250が使われていて、
青い空&海&白い雲をバックに、ハスラーと真黒に日焼けした彼女がやけに輝いて見えたんです。
(ハスラーは、小説の中には登場しないんですがね)

そんな漠然とした思いを抱いて、初心者にも乗り易すそうなHonda XL200を買おうと、
バイク屋に行ったところ、いきなり店長に猛反対されて、YAMAHA XT200を買うはめになってしまいました。
その時は、真っ赤なXLのタンクに比べて、白地に黄色とグレーの頼りないラインの入ったタンクは地味で、
正直デザインはあまり好みでは無かったんですが、今から考えれば、このバイクショップとこの店長と
このXTに出合わなければ、27年後の今もバイクに乗り続けてはいないと思います。


バイクを買ってからこのショップの常連となり、後に「なんで、あの時XTを勧めたん?」と聞くと、
「俺が好きなバイクやから」ですと。
このやり方で、次々に常連にXT200を売りまくって、いざショップツーリングともなれば、
XT200が20台近く集まり、大阪で一番オフ車を売る店としてYAMAHAから表彰されたこともあったとか。
こんな、マイナーバイクがこれだけ集まる店は、日本全国でここだけだったと思います。(笑)


                            1983年 高野龍神スカイライン
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そんな店長や常連客から、ライディングや、メンテナンスや、ツーリングのノウハウなどを
知らず知らずの内に習っていって、どんどんとバイクの世界にのめり込んで行きました。

友達の中には、自分の居場所を見つけられず、自然とバイクを降りてしまう奴が多かったのですが、
自分は異常なくらいユニークな人との出会いに恵まれたことが、とてもラッキーだったと思います。

当然、この店長とは今でも長い長い腐れ縁を続けておりますが…(笑)
by sueji99 | 2010-02-11 21:56 | Once upon a time